2019年3月から施行される越境ECにおける新たな法律について

中国の越境ECに関する法律は、今まで全く無かったわけではありません。
BtoCでの取引では行郵税が適用されますし、BtoBの取引では、増値税の70%を適用したいわゆる11.9%(現在は10.9%)の越境EC税と言われるものがあります。
ただ、EMSなどを利用した輸送方法では、税関での通関時に、納税しないですり抜けてしまう方法がある事は、かなり広く知られています。
今回施行される法律は、納税すべき税金がすり抜けられないようにしたものであって、今まで通常の手続きで、法律に則って取引をしていた企業間取引においては、何ら変わるものではありません。

中国越境EC企業の輸入に対する考え方の変化

中国本土にある越境EC販社からは、2018年末あたりから、化粧品の輸入が厳しくなる等の声が多く聞こえるようになりました。
とりあえず様子を見ようという事で、外国からの輸入を控えたりする越境EC企業は、とても多いのは実際そうです。
その理由は、ほとんどの商品を香港など自由貿易の地域を活用して中国本土に持ち込んだり、EMSを利用して通関をすり抜けていたわけですが、新法律の施行後は、こういった事はできなくなります。
日本では、越境ECが厳しくなると言うのは、この新法律の施行の影響だと思われがちですが、実際にはこの法律による影響もありますが、もっと大きく影響している事は他にあります。

最近、特に化粧品や健康食品を扱う中国の越境EC会社の多くは、取り扱う品目を、CFDAを取得した商品に絞っていく意向だと考え方を変え始めています。
しかし、今回の新法律には、「ちゃんと手続きしてね」という内容が書かれているのであって、CFDAを取得しないといけない、というような内容が書かれているわけではありません。
中国越境EC販社が「CFDAを取得した商品を取り扱う」と言うのは、新法律の関係ではなくて、淘宝网の規約によるものです。

中国の越境EC販社のほとんどは、淘宝网での売上収入が大部分を占めています。淘宝网は、京东.comや天猫国際のような、越境ECを前提としたECプラットフォームではありません。もともと中国国内でCtoCを前提とした通販サイトであり、今や中国では、無くては生活できないと言うほど普及しています。
淘宝网は、購入者からのクレームには厳正に対処する方針を打ち出していまして、仮にCFDAを取得していない商品に対してクレームが発生すると、その販売者に大きなペナルティが課せられてしまいます。最近になって越境EC販社が、このことを重く受け止めるようになり、CFDAを取得するよう声を上げるようになった、ということです。

弊社からの提案

販路は、中国国内の越境EC会社だけではありませんし、中国本土にある越境EC関連の会社の中でも、地域によって考え方が違います。
また、CFDAの取得には1年〜2年はかかると言われていましたが、2018年からはCFDA審査は各地域の省に申請するよう制度が変わり、4ヶ月〜6ヶ月程度の短期間で取得できるようになりました。
このことも、中国販社がCFDA取得を強く推奨するキッカケになっています。